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September 17, 2014

集合知的にはスコットランド独立はなさそう

スコットランド独立の是非を問う住民投票が18日に迫っている。報道をみる限りは賛否伯仲して予想がつきにくい状態らしい。

スコットランド、独立か英残留か 18日に住民投票
(日本経済新聞2014/9/17)
投票前の最後の週末となった13~14日に発表された各種の世論調査では独立への賛否は拮抗している。接戦がほぼ確実視されており、独立の行方は浮動票が握っている状況だ。

実際、BBCのpoll trackerとか見てるとけっこう拮抗してて、しかもYESの人が増えてきてる。9月16日時点でYES44%、NO48%。The Telegraphのだと9月13日時点でYES54%、NO46%。

Should Scotland be an independent country? (BBC)

Scottish independence referendum poll: the latest tracker (The Telegraph)

とはいえ、予測市場やブックメーカーなどの集合知系だとそうでもないなあ、というのでメモ的に書いとく。

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September 09, 2014

「合格力ランキング」の「欠陥」とその「欠陥」について

こんな記事を見かけた。

名物の「大学合格力」高校ランキングに致命的欠陥!
(inter-edu2014年9月5日)

週刊ダイヤモンドの2014年 10/2号臨時増刊「中高一貫校・高校全国ランキング2015年入試版」が示している、中高一貫校・高校の「卒業生一人あたりの国公立大学合格力」によるランキングに対してかみついている。こういうことらしい。

しかし、進学校に詳しい人たちがランキングを見てみると、違和感を覚えると思う。いわゆる有名進学校の影が薄く、地方勢が圧倒的に強いのだ。これについては記事の中で、「国公立大学上位100校に合格した生徒数によって合格力が出るため、地元大学に多くの生徒を送り出す高校が上位に来る傾向にある」と断り書きがある。だが、このランキングのロジックには、その断り書きでは説明しきれていない致命的な欠陥がある。

これはこの記事の著者の方が書いた書籍の内容を抜粋して紹介するものだそうなので、これだけ読んで何かいうのはあまりよくないのだろうが、読んでいて違うなあと思うところがあるので、手短に書いておく。

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September 04, 2014

女性閣僚増えてよかったね

内閣改造が行われたとかで、新しい顔ぶれが発表された。

政権安定を優先 第2次安倍改造内閣が発足 主要閣僚留任、役員に重鎮
(朝日新聞2014年9月4日)
安倍晋三首相(自民党総裁)は3日、党役員人事と内閣改造を実施し、自民、公明両党による第2次安倍改造内閣を発足させた。幹事長に前自民党総裁の谷垣禎一氏をあてるなど党4役を一新する一方、主要閣僚は軒並み留任させた。

どう評するかはともかく、重要閣僚の多くを留任させ、重要ポストに重鎮を据えているっぽいのはわかる。一方、今回の改造の「目玉」(政治的にはそういうものが必要なんだろう)は女性閣僚の増加、であるらしい。過去最多の5名が入閣した。基本的にはよかったねという話なのだろうが、あまりよく評価していない向きもある。

女性閣僚5人、数は前進 「でも言動は…」不安の声も
(朝日新聞2014年9月4日)
安倍改造内閣に過去最多の5人の女性が入閣した。女性の社会進出にとっては「一歩前進」。しかし過去には、男女共同参画や選択的夫婦別姓制度に反対していた顔ぶれも見える。「女性活躍」という看板は本物か。

まあ政権批判をしたい人にはどんなものでも批判の種でしかないので割り引いてみておくにしても、確かに入閣した面々の過去の発言などをみていると、これはどうなのかというものがけっこうある。とはいえ、けなしてばかりというのもどうかと思うので、「女性閣僚増えてよかったね」という話をしてみる。

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September 02, 2014

終戦翌日の原爆と原子力に関する報道

古い新聞記事のデータベースをぱらぱらと見ていてちょっと興味深かったのでメモ的に書いとく。

見つけたのは原爆に関する1945年8月16日の記事。いうまでもなく玉音放送の次の日だ。日本の無条件降伏の翌日というわけで、さぞかし新聞記事も書きにくかったろうと思うが、この日にけっこう原爆の記事が出ている。で、興味深かったのはその取り上げ方。別に政治っぽい話をしようというのではなくて、当時の空気感みたいなものを感じたという話。

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September 01, 2014

慰安婦問題は女性の人権問題ととらえるべきではないか

旧日本軍の従軍慰安婦問題に関する朝日新聞の報道とその後の対応が波紋を呼んでいる。韓国人女性に対する強制連行があったとするずいぶん前の朝日新聞の報道について根拠がないのではないかという疑義がかねてからあったわけだが、それを今年になって朝日新聞が検証し、なかったとして記事を撤回したものの、その撤回のしかたがよろしくないと批判を浴びている、という話だ。

慰安婦問題とは
(朝日新聞2014年8月5日)

この問題に関しては、世に詳しい方々がたくさんいらっしゃるので、私ごときが何かためになる知見を示せるというものでもないとは思うのだが、とはいえ関心がまったくないというわけでもないので、ちょっとだけ、調べたこと、考えたことを書いてみる。専門家の方々には「何をいまさら」な話かもしれないし、「何を寝ぼけたことを」かもしれないが。

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