集合知的にはスコットランド独立はなさそう
スコットランド独立の是非を問う住民投票が18日に迫っている。報道をみる限りは賛否伯仲して予想がつきにくい状態らしい。
「スコットランド、独立か英残留か 18日に住民投票」
(日本経済新聞2014/9/17)
投票前の最後の週末となった13~14日に発表された各種の世論調査では独立への賛否は拮抗している。接戦がほぼ確実視されており、独立の行方は浮動票が握っている状況だ。
実際、BBCのpoll trackerとか見てるとけっこう拮抗してて、しかもYESの人が増えてきてる。9月16日時点でYES44%、NO48%。The Telegraphのだと9月13日時点でYES54%、NO46%。
Should Scotland be an independent country? (BBC)
Scottish independence referendum poll: the latest tracker (The Telegraph)
とはいえ、予測市場やブックメーカーなどの集合知系だとそうでもないなあ、というのでメモ的に書いとく。
予測市場ということで、まずはPredictious。ここはビットコインで取引する予測市場。スコットランド独立に関してはYESとNOの2つの市場が出ている。今見たらこんな感じ。
YES:1.25-2.70
NO:7.30-8.75
正しい方が10m฿もらえるしくみ。それぞれ幅で示されているのはビッドアスクスプレッドかと思う。間をとると、YESの確率が約20%、NOの確率が約80%ということになる。スプレッドがけっこう広いのは不確実性のあらわれだろうが、それでもNOの確率がこれだけ大きくみられているということだ。
ついでにもう1つ、Inklingもみておく。
Will an independence referendum *pass in Scotland?
こちらは100が独立賛成多数となる確率100%を意味するわけだが、今の価格は6.07。つまり6%そこそこ。グラフをみるとここのところだだ下がりになってる。というか、少なくとも8月以降はずっとYESの価格は低迷を続けていて、一時少し上がったりもしたが、とても100まで届きそうな勢いではなかった。
どうも予測市場ではNOが優勢ということらしい。と思っていたところで、ブックメーカーの方でも同様という話が入ってきた。
「スコットランド独立反対予想、ブックメーカーが払戻金支払い」
(ロイター2014年8月16日)
ブックメーカーは賭け対象のスポーツ競技で、ある結果が不可避と判断すれば、早めに払戻金を支払うことがある。
同社は、投票で反対票が賛成票を上回る可能性が高いと判断した、と説明する。
ODDCHECKERでみてみると、やはりどこもNOの方がオッズが圧倒的に低くなっている。
SCOTTISH INDEPENDENCE REFERENDUM OUTCOME BETTING ODDS
というわけで、集合知的にはNOという結論のようだ。実際にどうなるかは見てみないともちろんわからないが、報道で聞く「接戦」という話とはちがった姿がみられるのだな、ということで。
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