映画『バービー』を経営学的にみる
※注意
以下では映画『バービー』に関するいわゆるネタばれ的な情報が含まれる。既に公開日からかなりたっており、個人的にはネタばれを問題視すること自体どうかと思っているが、念のため。
この夏、北米はじめ世界各国で大ヒットを飛ばしている映画『バービー』、日本でも都市部では好調のようだが、全国的にみれば、世界での状況と比べいまひとつという感があるようだ。
『バービー』の興行収入、女性監督作品の史上最高額を更新(2023/8/4)
映画『バービー』全世界興行収入1700億円を最速突破、日本でも週末公開作品で1位の好スタート(2023/8/14)
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日本での状況に関しては、日本公開直前に批判を浴びたいわゆる「バーベンハイマー」事件(『バービー』と、同日公開でこれも北米で大ヒットとなっている『オッペンハイマー』とを組み合わせたファンアートの中に原爆を軽く扱ったものがあり、これを配給会社ワーナーがソーシャルメディア上で好意的にシェアしたことに対して日本国内で反発が広がりワーナー日本法人が謝罪に追い込まれた)の影響もいわれているが、そもそも下記リンク先にもあるように、バービー人形自体が日本では㈱タカラトミーのリカちゃん人形と比べ必ずしもポピュラーではない(そもそもバービーは一般的な日本の家には大きすぎる。そのうえリカちゃん人形と大きさがちがいすぎるので、バービー人形を持っていてもリカちゃん人形を持っている子といっしょに遊べないというネットワーク外部性が働く)ことが影響しているように思われる。
「バーベンハイマー」のミーム、日本で物議 配給会社が謝罪(2023/8/1)
北米で記録的大ヒットも日本では不振の『バービー』 理由はバーベンハイマーではない(2023/8/17)
世界的にみれば、この大ヒットは作品自体の面白さもさることながら、作品全体を貫くフェミニズムが評価され、また同時に一部の批判を呼んでもいることによるといえるだろう(批判もまた映画を見る理由にはなる) 。このあたりについては語りたいこともあるが、多くの人が言及しているし、そもそも専門外なのでここでは触れない。
『バービー』の上映禁止、ネットミーム炎上、バービー人形燃やし騒動…世界中でアンチ旋風が吹き荒れたのに全世界興行収入約12億ドル達成ヒットのナゼ(2023/8/20)
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ここでは、映画『バービー』を、バービー人形のメーカーであるマテル(Mattel Inc.) の経営という観点からみてみる。
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